Interview
知識ゼロから福祉の道へ
日中活動センターやぐるまそう
支援員
2013年 入社
知識ゼロから福祉の道へ
野の花舎に入社したきっかけを教えてください。
以前は福祉とは全く異なる業態で勤めていました。偶然、同僚が野の花舎でヘルパーをしていて、その方に紹介してもらったのがきっかけです。入社したのは21歳のころで、働き始めてから6年くらいになります。
人と関わることが好きでこの仕事を選んだのですか?
福祉の仕事がしたいとか、人と関わる仕事がしたいというわけではなかったんです。でも、ここで続けているということは、「自分に合ってるのかな」とは思います。
福祉施設で働いてみてどうでしたか?
小学校のころは校内に特別支援学級があって、障害のある方たちと会うことはありました。でも、挨拶をする程度で深く関わったことはなかったので、ほとんど知らない世界でしたね。でも、職場の先輩がすごくやさしく教えてくれたので、辞めたいと思うこともなく続けてこられたのかな、と思います。
続けてこられたのは先輩のサポートのおかげ
先輩がやさしいとのことですが、どんな感じでしたか?
仕事を丁寧に教えてもらえましたし、積極的に話しかけてもらえて、趣味のことだとか、仕事と関係ない話でも盛り上がって。職場にナチュラルになじめたのは、そのおかげかなと思っています。福祉の知識がないところからのスタートだったんですけど、研修で学ぶ機会もあって、ここまで続けて来られたのもいろいろなサポートがあったからこそだと思います。
仕事内容について教えてください。
仕事は障害のある方の日中の活動をサポートすることです。食事や排せつ、着替えという基本的な介助のほか、一緒に喫茶店へ行ったり、レクリエーションしたりと、利用者さんと一緒に楽しむことも仕事の一つだと思っています。
「やぐるまそう」の利用者さんはどんな活動をしているのですか?
「やぐるまそう」では社会参加という意味もあって、他社さんの仕事を請けているんですよ。今はゴム製品を作っている会社さんからバリ取りという簡単な内職をいただいているので、午前中をその作業にあてています。利用者さんに作業をしてもらって、職員がこまかい部分の仕上げをする、という感じですね。内職がないときは毛糸と針金のハンガーでハンガーモップを作ったり、自作のスタンプを押した「やぐるまそう」オリジナルメモ帳を作ったりしています。
午後はレクリエーションや創作活動、喫茶店でお茶をしたり、買い物に行くなど日替わりで色んな活動をしています。
障害者支援の仕事は、資格がなくても始められる
福祉の仕事は、資格や知識が必須というイメージがありますが、それ以外の知識も活かせますか?
ここでやることは生活の一部なので、経験してきたことや特技が活かせる職場です。絵がうまい人なら利用者さんと一緒に絵を描いたり、機械いじりが得意な人が一緒に壊れた機械を解体していたこともありました。
資格は仕事を始めてから取る場合も多いのでしょうか?
働きながら取ることのほうが多いと思います。ほかの仕事から転職してくる方も多いですし。私も野の花舎で働き始めてから介護の資格を取りました。
ご自身はどんな資格を取得していますか?
入社してすぐにホームヘルパー2級(現・介護職員初任者研修)を取りました。これはヘルパーの仕事で必要な資格なんです。
その次は介護福祉士ですね。これは必須ではなく、取る・取らないは自由です。でも、当時は職務経験が3年あると受験資格が得られたので、取ってみたら?と言われて。同じ時期に取る人がいたので一緒に勉強しました。仲間がいて心強かったです。一人だったら受けていないかもしれないですね。
一人ひとりにあった支援を考える大変さと喜び
仕事をしていて大変だったこと、つらかったことなどを教えてください。
利用者さん一人ひとりに合わせた支援を考えることは大変です。コミュニケーションが難しい方も多く、小さなサインや日々の様子から、思いを予測します。
「こういうことをやったら楽しいかな」と考えたり、他の職員とも話し合います。自分の考えた支援がうまくいって、利用者さんが楽しそうだとうれしいなと思いますし、やりがいも感じます。
感動したことやつらかったことなど、心に残っているエピソードはありますか?
音楽が好きな利用者さんがいて、童謡を聴くとテンションが上がってうれしそうだったんですね。でも、ここに来ている方たちはほとんど20代より上なので、童謡だと年代にそぐわないかなと。童謡だけじゃなく、ラジオで最近の曲を聴いたときにもテンションが上がっていたので、好きな曲を調べてみてもいいんじゃないかと思ったんです。それで毎月TSUTAYAへ一緒に行って、今月は平井堅、その次は宇多田ヒカルなどなど、最近の曲を借りることにしました。毎月いろいろな曲を聴いてもらって、その中から統計をとって、最後に好きな曲だけを集めてその方専用のCDを作ったんです。今も楽しそうに聴いてくれているので、うれしいですね。
利用者さんと外出することもあるんですね。
室内にこもっていると利用者さんも社会参加にならないと思うので。散歩も行きますし、喫茶店にも毎月行きます。あと美化活動といって、ゴミを拾う活動もしています。
風通しが良くて、意見を出しやすい
野の花舎のすばらしい点はどんなところですか?
上司が決めつけている感じがないところです。利用者さんの声なき声を聴くために、みんなで検討しますので、いい意見は活かしてくれます。全体的に風通しがよくて、福祉の知識がなくてもウェルカムな雰囲気があります。
辛いなと思うのはどんなときですか?
身体を動かす仕事なので、体力的に疲れることはあります。それから、支援には正解がないので、より良い支援を目指していくとゴールが見えないというか。
利用者さんが不意に動いてしまうことがあるので、最初の1~2年は常に気を張っていて疲れていたこともありました。でも、経験を積んでいくと、どこに気をつければいいかもわかってくるので確実に慣れていきます。
思い通りにいかないことがたくさんあり、その点は大変ですが、がんばった分利用者さんの笑顔や楽しそうな様子見るとやりがいを感じますね。一歩ずつ進みながら、やってよかったなと思いながら、やる気につなげていますね。
社内の飲み会は貴重なコミュニケーションの機会
会社内で社員間の交流の機会はありますか?
忘年会などの飲み会は必ず出るようにしていますね。「さくらそう」の方たちとはそこでしか関わることがないので、いい機会だと思っています。毎回30人以上は集まるんじゃないかと。いろいろな話が聞けるのは楽しいですね。
1日のスケジュール
8:45 | 出勤 出勤後に申し送りをして、利用者さんの送迎に出ます。利用者さんが到着したら朝の準備を一緒にします。 |
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10:40 | 朝の会 全員でラジオ体操などをします。 |
10:50 | 午前の活動 利用者さんがゴム製品のバリ取りなどの作業をするので、サポートに入ります。 |
12:00 | 昼食・休憩 介助をしつつ食事をとります。 |
13:00 | 個人活動 利用者さん個人の活動をサポートします。 |
13:45 | 午後の活動 創作したり、喫茶店へ行ったり、レクリエーションしたり、散歩したりと内容は日替わりです。 |
14:30 | 休憩 利用者さんがお茶を飲む時間です。 |
14:45 | 掃除 利用者さんと一緒に掃除をします。モップがけをしたり洗濯物を集めたりと、できることをやってもらいます。 |
15:20 | 帰りの会 利用者さんと一日の振り返りをします。帰りの会の後は送迎に出ます。 |
16:00 | ヘルパー業務 利用者さんのご自宅でヘルパー業務、事務仕事や活動準備などをこなします。 |
17:30 | 退勤 定時は17:30です。残業することもあります。 |
迷っているなら一度来てみてほしい
これから入社しようかなと考えている方に向けてメッセージをお願いします。
介護に携わったことがなくても、適材適所で特技を活かせる職場だと思うので、迷っているならまずは来てほしいですね。自分に合っているかどうかは、その後で考えたらいいんじゃないかと。この仕事は、やってみないとわからない部分が大きいと思います。障害のある方と関わることって、少ないと思うんですよね。実際に関わってみると違う面が見えてくるんじゃないかと。福祉の仕事に「大変だ」というイメージを持っている人は多いと思います。僕も「仕事は介護です」と言うと「大変だね」と言われます。でも野の花舎では、社長の方針で職員が手厚く配置されているので、負担も少ないです。その分利用者さん一人ひとりとじっくり関われるので、ぜひ一回来てみてほしいです。
休日の過ごし方
ストレスはスポーツで発散!
趣味は何ですか?
スキーとスノーボードが好きです。つい先週も滑りにいってきました。
ストレスはどうやって発散していますか?
僕はスポーツが好きなので、体を動かすことでしょうか。スキーのクラブがオフの時期はバドミントンをやっています。
また、有給が比較的取りやすい会社ではあると思うので、有効に活用しています。
野の花舎は、職員の人員配置率が高く、職員同士が支援し合っているからこそできることだと思っています。